第23回   下手プロとの出会い

リクエストが1年以上前からワンサカ来ていたので、なんとなく、書いてみよっかな。ってか気になったので、書こうと思う。

 

 

でも多分事実だけだからあんまり面白くないと思うよ。(自分でも書き終わるまでわからない)

 

 

まずは、所々の日記には書いていたが、「下手プロのスペック」をまとめてみたいと思う。(特定されない程度に)

 

 

① 年は僕と同い年

② 親は代々続いてる医者(親戚も半分以上医者らしい)

③ 顔はまあまあカッコいいと思う。スタイルもいい。(何故なら女に、いい寄られてる姿を何度も見てる)

④頭脳は明晰。ただ2年連続で「T大理科3類」には落ちた。と本人は言っている。僕が初めて出会ったときは「TK理科大」に在籍していた。(これは事実。僕は学校にも一緒に遊びに行ったことがある。)

⑤帰国子女なんで英語ペラペラ(これも事実。外人と話してるの何回も聞いたが、ああ、、。コイツ外人みたいな英語しゃべってるわ。と感激した)

⑥卒業してから一回も働いていない(完全確定)

⑦気狂い

 

 

まあ大まかに上げればそんなところだ。愚民の読者諸君は他にも知りたいことが多々あるだろうが、これくらいで勘弁してくれ。血液型とか迄書くと、時間がかかりすぎる。

 

 

僕と同じB型だけど。

「下手プロ」は多くを語らない男だ。

 

 

 

風のように柳のように、ふとすれ違っただけでは気にもならないような、普通の男だ。

 

 

ただ彼の「脳内」に秘められた「計算高さ」や「人間を判別する力」は、僕の遥か上を言っていると思う。要は「頭がいい」のだ。

 

 

いつもあまり話さず、極力最小の単語で会話を終わらせるようにし、本当は何を考えているのか分からない。はっきり言って

 

 

「わけわかんねえ、気のふれてるやつ。」

 

 

 

 

のように見える。しかしやはり20年程も付き合うと無論完全には理解できないが、なんとな~~~く、見えてくるものがあるのだ。はっきりと説明できないが。

要は

 

 

「偏屈だが優秀なやつ」

 

 

と思って頂ければいい。まあもう一つ長所があるけれどそれは後ほど。

「下手プロ」と初めて出会ったのは、確か僕が大学2年の頃だったと思う。

 

その頃はパチスロットル4号機前期時代で、「モーニング」や「ニューパル設定判別」とかがはやっていたんじゃないかな。記憶では3号機も混在してたような気がするんだが、その辺はもう記憶があいまいで申し訳ない。

 

そのころ僕は大学もそっちのけで、西へ東へ出てるという噂の店へ

 

「モーニング取り」&「設定狙い」

 

を来る日も来る日も一番仲のいい大学の同期と二人で廻っていた。

 

彼を「同期君」と呼ぼう。

 

そんなある日「同期君」がいきなり朝一に「下手プロ」を連れてきた。

 

同期君「あ~~コイツ高校の同級生のへたぷろって言うんだけど、スロットうめ~~~のよ。ビタ押しとかできるし、頭めっちゃいいんだよ。コイツにスロットめっちゃ詳しいし。今日誘ったんだ。」

 

ゴミタロ「あ~~~そうなんだ。よろしく~~~~」

 

下手「よろしく、、、、。」

 

 

愛想のねえ奴だな、、と思ったがそんなことよりスロットルのほうに夢中だった僕は、まあ別に一人増えようが関係ねえや。と特に気にも留めずにいた。

 

その時僕らが、モーニングを取ったかどうかはもう覚えていないが、今でも強烈に印象に残っているのは、彼が「メモ帳」をもって、チョイチョイ計算していたことだ。

 

たしか「ニューパルサー」だったと思う。

 

この「ニューパルサー」は子役の減算値で、設定「5か6」がBIG3回くらいで見抜けるような感じだったと思う(間違ってたらごめんね)

 

僕と同期君がが「飯でも行こうよ」と誘いに行くと、彼は煩わしそうに

 

 

「いや、これ⑤はあるからいいや。」

 

 

 

と言ったのを、今でも鮮明に覚えている。

 

当時の僕は減算値とか「何それ?」みたいな感じだったので、同期君と飯を食いながら、

 

 

「彼、かわってるね~~~」

 

なんて言っていた。

下手プロはそれからチョイチョイ同期君と僕の仲間に加わるようになって、半年もすると、同期君が来れない時は「僕」と「下手プロ」二人で行くようなことも徐々に増えてきた(同期君が彼女に縛られていたため)

金を稼ぐという点で、「下手プロ」はシビアだった。

 

むだ打ちはしないし、次々と「良店」を発掘してくるし、僕も大学生としては、相当稼いだ。

 

ただ「下手」はシビア過ぎた。

 

僕とスロット帰りに飯食いに行くのも5回に一回あるかないか。

 

当たり台引かないと、何も言わず勝手に帰る。当時はまだ携帯も大学生は10%くらいしか持っていなかったので一回はぐれると終わりなのだ(下手だけポケベルも持っていない)

 

コイツは筋金入りの変わり者だな。と僕は思った。

 

 

そんな折、あれは冬の初めだったと思う。

 

前日の夜、僕の家に下手プロからいつものように電話が掛かってきて、

 

 

「明日は同期君と三人で新宿のB店に行こうぜ。」

 

ということになり、僕は床に就いた。

 

 

 

 

その日の明け方、僕は胸の異常な痛みで目を覚まし、動くのも厳しいくらいであったが、母を呼び、救急車で運ばれた。

 

 

 

 

 

病名は「肺気胸」であった。

 

痩せている人が罹ることがことが多く、肺に穴が空く。

 

命には別条ないが、息をするたびに地獄のような痛みを伴う。

 

動くのもつらい。

 

 

 

僕は某総合病院に入院した。

 

 

 

天からいきなり降り注いできたような出来事に僕は、当日彼らと

 

「パチスロットル」

 

に行く事など忘却の彼方。

 

入院3日目。

 

僕は肺にドリルみたいな奴で穴をあけ、そこに空気を入れる点滴みたいな器械を繋げ他状態でベッドに寝ていた。

 

昼過ぎだったと思う。突然6人部屋の僕のベッドのカーテンが空き「下手プロ」が入ってきた。

 

 

 

下手「おうおうおうおう。調子どう??」

 

僕「あ?????どうしたの?なんで、、、??」

 

下手「や~~。なんか連絡もなしでお前が来ないってこと変だな。と思ってさっきゴミ太郎の実家に電話したんだよな。何その管??肺から繋がってんの?ふふふ。」

 

麻酔は効いていたが、常に痛みと戦っている僕は元気なく呟いた。

 

僕「お、お。まあ痛てえよ、、。なんか肺気胸っていう病気らしい。」

 

下手「ふ~~ん。あっ。その病気で死ぬやついねえから大丈夫だよ。まあ死んだらすげえ確率引いたってことでフフッフ。じゃあ俺、帰るわ。お大事に~~。暇だろうからコレでも見てなよ。じゃあな~~」

 

 

 

病室にきてから10分もたっていないだろう。

 

 

下手は颯爽と帰っていった。

 

 

 

下手の置いていった紙袋の中には、10冊くらいの「文庫の小説」と「パチスロの本(ガイドか必勝本かは忘れた)」が一冊入っていた。

 

 

そういえば数少ない、会話も大してない飯の中で僕は

 

 

「俺、本大好きなんだよね~~~」

 

とか言ってたな。

 

 

下手は

 

 

「ふ~~~ん。そうなんだ。」

 

とかメッチャ味気ない感じだったけど。

 

結局六日入院したが、親兄弟以外に、僕の見舞に来てくれた人間は下手プロただ一人だった。

 

下手プロ以外はその当時、僕が「肺気胸」で入院してた。と言う事実も知らないだろう。というか

 

僕がたったの2.3日でもいなくなったことを気に留めてくれた人間は

 

「下手プロただ一人」

 

なのであった。

 

もしかしたら、僕が彼を買いかぶっているのかもしれない。

 

もしかしたら、たまたまタイミングよく、彼が僕の病気を知ったのかもしれない。

 

もしかしたら、何の気なしに暇だから見舞に来たのかもしれない。

 

でもそんなことはどうでもいいのだ。

 

僕はただただ、それは凄く、それはとても単純な話で

 

嬉しかったのだ。

 

それから僕は、下手プロのことをもろ手を投げだして信頼するようになった。

 

 

 

そのまま20年過ぎた。

 

こういう風に当時を思い出して文章に起こしてみると、以外に僕は良い判断をしたと思う。

 

冒頭に彼のもう一つの長所がある。と書いたが、彼のもう一つの長所は

 

まあ、ここまで読んでいただけた方なら言わずともわかるか。

 

 

 

 

 

 

 

 

言うのやめたww

 

僕や彼の社会的背景は別として、そういう奴がいると「心の落としどころ」がある。

 

そういう意味も込めて僕は「下手プロ」の事をこう呼ぶのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「クソ野郎。」

 

 

 

 

とね。

 

 

終わり。

第23回   下手プロとの出会い」への32件のフィードバック

  1. おじーる

    理系の自分には思いつかない倒置法やらを使っての文章で
    強調とかを使った作文が得意そうなゴミ太郎さんの表現ですね
    (なんだかよくわからないがすごいってこと)

    ネット住民1000人の友達よりもリアルで自分のために行動を起こしてくれる
    たった1人のほうが大事にできるって事だと思います

    ブログ凍結記事みてくださったみたいなので多くは言いませんが
    もし近畿地方に旅をする機会が近日あるならば案内しますので
    ゲスブにコメントいただければ返事しますね。あればですけど(笑)

    返信
  2. りょーりょー

    ゴミさんほんと本気出したらすごいことになりそうですけどね。
    少なくとも僕はゴミ太郎さんの文章が好きです。
    以前も一度泣いてますしねw
    泣かされたブログはゴミさんのだけだなぁ~~~

    返信
  3. げりチェ

    入院してなかったら大学卒業と同時にフェードアウトの可能性もあったんですねー

    やっぱ縁というやつですか

    返信
  4. ビトたけし軍団 らっきょ

    ゴミちゃんこの記事ヘタプロに見せてやってくれよ!うれしいこと書いてるぜ。
    実はヘタプロは暇人医大生でアフィリエイトで稼いでんじゃないの?ヘタプロも期待値ブログやってるかもよ!

    返信
  5. ひな

    イイハナシだなー( ;∀;)

    泣いた、下手プロさんがイケメンすぎて。

    ゴミさんの下手プロさんネタは鉄板ですね。

    きゅーーんってなりました、コレは恋もしれません。

    ひなも下手プロさんみたいな友達がほしい!!

    返信
  6. たま

    下手プロってアミバに似てるんじゃなかったですっけ?
    イケメンなんやね~~~
    アヒャヒャ

    素敵なクソ野郎ですね( ´艸`)
    ゴミ様も素敵ですぉ✩

    返信
  7. 酔っ払い

    みんな良い話って書いてるけどそうかなあ

    僕の印象は
    頭脳明晰で留学経験もある人情も厚い男が20年その卓越した能力を社会に発揮できずパチンコに狂わされた

    てのが正直な感想だけどな、もちろん僕はごみさんも下手プロも好きなんだけど

    これだけ文章を響かせるごみさんとそれだけの人格者の下手プロが毎日ホールにうずもれてるってのはやっぱり悲しいことだよ

    返信
  8. コブラ

    素敵すぎるぅ~そして待ってました!
    今回のは痺れましたゴミさんの想いを文章にする力は本物です。
    今後も今回のようなブログたまにはお願いしたいです!

    貴方のファンより

    返信
  9. アンチェイン

    かなり前からブログ拝見させていただいておりまいしたが、初コメです。
    下手プロとの出会い、ずっと気になっていたので知ることができ嬉しいです。

    以前までのブログとはテイストが変わって寂しい部分もありますが、これからも
    楽しいブログよろしくお願いします。更新を楽しみにしてますよーー
    ちなみに下手プロは最近勝ってますか?WWW

    返信
  10. NSR

    いつも読ませて頂いています。
    初めてコメントさせて頂きました。

    今回のブログとてもよかったです。感動しました。
    文章がとてもうまくていつも楽しみにしています。
    画像なんかがなくても一番面白い?ブログだと思います。

    次回も楽しみにしています!

    返信
  11. ウサマ瓶太郎

    こう言うダチは一生に1人か2人だな。

    そのクソ野郎に会えたんだから良かったって事だね!

    俺にはクソ野郎が2人居るから勝ちだな( ̄▽ ̄)

    返信
  12. ゼットン

    そんな下手プロに好かれるあなたが皆すきなんだよね。

    真友  愛だねー。

    返信
  13. しんちゃん

    ゴミさんの文章最高です
    やっぱりすごいです
    いつ読んでもおもしろい

    これからも読ましていただきます

    返信
  14. にくまん

    ごみさん
    こんにちわ!

    最後かっこよく締めたねーーww
    どれだけ口がわるくても、どれだけひねくれてても、20年の付き合いって実績があるんだから、心の奥では信頼してるんだね
    心の暖まる話、ありがとうございました
    次は僕のお財布の暖まる話をお願いします!

    返信
  15. 趣味:ごみ太郎

    同じ様にテニスの王子様を全巻買って病室にお見舞いに行った経験がありますが、その時入院していた下手プロ的立場のやつからは、そんなもの持って帰ってくれ、と突っぱねられましたね。
    俺がケガ負わせたワケじゃないじゃん。
    空中で競り合って着地したらあなたの右膝が曲がっちゃいけない方向に曲がってただけじゃん。
    そりゃめっちゃ負い目感じてお見舞いも連絡すらも出来なかったクソ野郎だけどさぁ。俺どうすれば良かったん?入院費全額負担すれば良かったん?
    ただ、自分が悪かったと言って謝ってれば良かったん?
    まあ、普通はそうだわな。
    自分のせいだと認めれば、金を払わなければいけない、他のみんなはオマエのせいじゃないよって言ってくれてる、と、こんな風に我がの保身で頭いっぱいで相手を単純に思いやることの出来なかった自分は、真正のただのクソ野郎ですね。

    返信
  16. 匿名

    こんばんは☆
    ゴミさんのブログ3周くらい暇なときに見ましたwww
    じいちゃんの話やら下手プロの話やら、オマケの稼働はさて置きwww
    人間味のあるゴミさんのブログかなり好きです(*´∀`*)これからも頑張って下さいまし(゜д゜)クワッ

    応援はしてますん(*”*)フフ

    返信
  17. ksk

    いい話だな〜
    そしてその内容を非常に読みやすく伝えられるゴミさんの文章力が相変わらずすごいです。なんかの小説読んでる気分ですw

    返信
  18. リン

    本当に貴方はクズ野郎ですが、唯一文才という突出した能力があるのだから、本当にそれを生かしたほうがいいと思います。
    宝のもちぐされですよ。

    貴方に文才もなかったら心底救いようがない。というか誰も見向きもしませんよ。

    早くその能力を意味のあるものに変えて下さい。応援しています。

    返信
  19. サラリーマン養分

    五味太郎さん本気だしたらこんなにめっちゃ面白いんだから昔みたいに上位にずっと居てください!
    やる気だして!
    ファンは沢山居るんですよ!

    返信
  20. かねき

    すごい読ませる文章でした!
    たまにはこうゆう真面目な文章も読んでみたいなと思いました。
    これからも楽しみに読ませてもらいます。

    返信
  21. きな粉餅

    かなり久しぶりのコメントです!
    でも毎回読んでます♪
    今回のは特に、特別に良かったです(*´ω`*)
    私、本を読む習慣ないけど、ゴミさんが小説出したら絶対買って読みます!
    皆さん仰る通り、このブログだけでは勿体無い(>_<)
    あっ!!執筆活動しても、ブログ続けてくださいね!
    (下手プロさんは不細工で太っちょでわがままなイメージでした…下手プロさん、ごめんなさいm(_ _)m)

    返信
  22. ニュー銀

    皆さん仰る通りで、いい話、そしていい友人。

    ましてその文才を活かされて、ライターとして下手プロ氏とコンビでメジャーデビューもアリでは?!

    これだけ熱烈ファンも多数いるわけですから。

    そうなりゃはっきり言って、マ○パチなんてメじゃない。

    返信
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